TALK
会話 
(MAP24)



闘 開 始 時

オイゲン
「リュナン様
 ようやくリーヴェ河に
 たどり着きました
 河を越えれば我らが祖国
 リーヴェランドです」
リュナン
「むこうに見えるのが
 ゼムセリアの街だな」
オイゲン
「さようです
 ゼムセリアは
 リーヴェ王国の西の玄関口として
 古来より栄えてきた大都市」
「太守であるドルム公爵家は
 リーヴェ王朝4家門のうち
 王家に次ぐ有力貴族ですが
 先の戦争では、戦い半ばで我らを裏切り
 帝国に寝返りました」
「ドルム公爵はその功により
 帝国よりラゼリア領を与えられ
 息子レンツェンハイマーが
 ラゼリア太守となって
 過酷な圧政を行っております」
「ドルム公爵家は我らが宿敵
 決して許してはなりませぬぞ!」

ドルム
「ジュリアス王子
 約束が違うではないか
 なぜカナン兵を引き上げたのだ!」
ジュリアス
「公爵の手間を省いたつもりだが
 不満なのか」
ドルム
「私の手間を省いた……
 それはどういうことだ」
ジュリアス
「公爵のことだ
 戦いが不利になれば
 我らの命と引き換えに
 敵に寝返るつもりだろう
 可愛い部下たちをハイエナの群れの中に
 置いておくことはできないからな」
ドルム
「な、なんと!……
 我らが帝国を
 裏切るとでもい言われるのか!」
ジュリアス
「我らと同盟軍が本気でぶつかれば
 双方に多大の損害が出る
 漁夫の利を得るのは
 卿ただ一人と言うわけだ」
ドルム
「うっ……」
ジュリアス
「私はカナンに帰国する
 この地は公爵にお返ししよう
 あとは卿の好きにすればいい」
ドルム
「くっ、若造め……」
レンツェン
「相変わらずカンのよい男ですね
 父上」
ドルム
「レンツェン
 来ていたのか……」
レンツェン
「ラゼリアは砂埃が酷くて
 私には似合いません
 父上にはもっと働いていただかねば
 私の努力が水の泡です」
ドルム
「お前が何の努力をしてきたというのだ
 お前がやったことといえば
 実の母親である我が妻を殺し
 その罪を旅の傭兵に
 なすりつけたことぐらいではないか!」
レンツェン
「母上は
 気がおかしくなっておられたのです
 会うたびに
 「人でなし」呼わばりされては
 いくら大人しい私でも
 カッとなってしまいますよ」
ドルム
「ラゼリア市民に対するお前の仕打ちが
 あまりにも酷すぎたからだ
 子供を叱るのは母親として当然だろう」
レンツェン
「ええ
 私もやった後に後悔はしたのです
 母親を殺した事が世間にもれれば
 いずれはリーヴェ王となるはずの
 私の経歴にも傷がつく
 どうするかと考えているところに
 あの女が現れました」
「館の警備に雇っていた女傭兵ですが
 たまたま通りすがって
 殺害現場を見てしまったので
 太守夫人殺しの下手人に
 仕立て上げたわけです
 その場で殺すつもりが
 逃げられてしまいましたがね」
ドルム
「それで口封じのために
 シュラムの死神を雇い
 後を追わせたというわけか……」
レンツェン
「まあ、そういうことです」
「母上は王家の姫だったわけですから
 私にはリーヴェ王となる資格がある
 こんな小さなミスで
 せっかくのチャンスを失っては
 たまりませんからね」

オイゲン
「それにしても
 おびただしい数の投石器ですな
 命中すればまず生きては戻れませぬ
 ドルム公爵らしい嫌な布陣ですな」
リュナン
「突破する策はあるのか?」
オイゲン
「装甲の高い騎士に突入させて
 一つ一つ潰してゆくしかないでしょう
 多少の犠牲はやむをえませぬ」
リュナン
「多少の犠牲か……」
オイゲン
「問題は橋の確保です
 もし跳ね橋が上げられてしまえば
 リーヴェ河を渡ることはできませぬぞ」
リュナン
「わかっている
 だがむやみに突っ込んでも
 損害が増すばかりだ
 北に迂回して
 跳ね橋を渡れればいいのだが……」




タ ー ン 開 始 時

セオドラ
「ジュリアス様!
 いらっしゃいますか!」
ジュリアス
「セオドラか……
 どうしたんだ、そんなに慌てて」
セオドラ
「帝国領北カナンに
 アーレス様の遺児を名乗る少年が
 現れました!」
ジュリアス
「なんだと!
 それは本当なのか
 セオドラ、もう少し詳しく話してくれ
 一体どういうことなのだ?」
セオドラ
「一月ほど前のことです
 北部辺境に正体不明の傭兵軍団が現れ
 ガーゼル教国に支配されていた
 北カナンの街や村を解放しました」
「彼らはセネト王子の名で
 祖国の解放と戦争の終結を呼びかけ
 その勢力は日に日に強くなっています
 バージェ王国やソフィア大公国も
 セネト王子の傘下に加わり
 ゾーア地方の北半分は
 すでに解放軍の勢力下に入りました」
ジュリアス
「……セオドラはその少年が
 セネト王子と信じているのか?」
セオドラ
「はい
 ソフィア大公国のレシエ姫が
 3年ぶりに戻ってこられました
 少年がセネト王子であることは
 まず間違いありません」
ジュリアス
「そうか……
 セネトが……生きていたのか……」
セオドラ
「はい!
 これでカナンは救われます
 カナンに光が戻ったのです!」
ジュリアス
「セオドラ
 私はリーヴェ王宮に行く
 バルカ兄上と
 今後のことについて相談せねばならん
 お前も私と共に来い!」
セオドラ
「はい!
 喜んでご一緒いたします!」

レンツェン
「父上
 ジュリアスは街を出たそうですね
 ゼムセリアは帝国に
 見捨てられたという訳ですか」
ドルム
「他人事のように言うな
 ここが破られれば
 お前が預かるラゼリアだって
 ただでは済まぬのだぞ」
レンツェン
「ふっ
 私の後ろにはガーゼル教国が
 ついているのですよ
 私には怖いものなどありません」
ドルム
「お前はそれでよいかも知れぬが
 ワシはどうなるのだ
 たとえワシが降伏しても
 あの小僧は許してはくれぬだろう」
レンツェン
「当然でしょう
 父上は戦い途中で王家を裏切り
 ラゼリアを滅亡に追いやった張本人
 私なら八つ裂きの刑でもすみません」
ドルム
「くっ……
 ワシはいったいどうすればよいのだ」
レンツェン
「簡単なことではありませんか
 このゼムセリアは天然の要塞
 跳ね橋を上げて
 奴らを河の中州に閉じ込め
 投石器で押しつぶせばよいでしょう」
ドルム
「しかしそれでは前線の兵士たちも
 敵中に孤立することになる
 お前は彼らを犠牲にしろと言うのか」
レンツェン
「勝ちたければ情けは捨てることです
 私はラゼリアに戻りますが
 後は父上のよきように」
「まあ、それだけ生きれば
 もう十分でしょう
 父上の墓はラゼリアの片隅にでも
 造って差し上げますよ
 はっはっは……」
ドルム
「ぐっ……
 あの薄情者め……」
「おい、跳ね橋を上げて来い!
 奴らに橋を渡らせてはならん!
 何としても橋を確保せよ!!」
兵士
「はっ!
 ただちに!!」




点 制 圧 後

オイゲン
「大変な戦いでしたが
 どうやら制圧できましたな」
リュナン
「そうだな……」
オイゲン
「リュナン様
 どうかされましたか」
リュナン
「いや……
 ラゼリアのことを考えていた」
「あの男……
 レンツェンが太守だなんて
 ラゼリアに残った人々は
 どれほど辛い目に遭っているだろう」
オイゲン
「そうでしたな
 リュナン様はレンツェン公子を
 よくご存知でしたな」
リュナン
「王宮で何度も顔を合わせている
 思い出すのも嫌なくらいに
 心の歪んだ不愉快な男だ……」
オイゲン
「レンツェン公子は昔から
 リュナン様をライバル視しておりました」
「父上ドルム公爵は
 4家門の筆頭でありながら
 英雄グラムドを父に持つ
 リュナン様の方が
 王宮でも街でも人気が高く
 かなり妬んでおいででしたからな」
「ドルムに寝返りをそそのかしたのも
 ラゼリアの太守代理になったのも
 リュナン様への憎しみから
 発したことだと私は考えております」
リュナン
「……オイゲン
 ラゼリアの解放を急ごう
 いつまでもレンツェンの自由に
 させてはおけない!」
オイゲン
「はっ
 ただちに準備をいたします!」



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