TALK
会話 
(MAP09-10)



ネ ー 海 岸

オイゲン
「おい、クライス
 ナルサスの姿は見なかったか?」
クライス
「ナルサスですか?……
 いえ、見ておりませんが……」
アーキス
「そういえば朝からいなかったなぁ
 奴がいればウルサイから
 すぐにわかるんですよ」
「女の子にちょっかいをだすわ
 他人のものをくすねるわで
 皆迷惑してるんです」
「いいじゃないスか、あんな奴
 放っておきましょうよ」
オイゲン
「事情も知らずに
 たわけた事をぬかすな!
 さっさと奴を探して来い!!
 このばか者がッ」
アーキス
「おおーこわ……
 オヤジ、なんか機嫌が悪いぜ」
クライス
「アーキス、今日は止めておけ
 触らぬ神に祟りなしだ……」
アーキス
「あ……ああ……そうだな……」

オイゲン
「リュナン様、大変でございます」
リュナン
「うん?……
 どうしたんだ、オイゲン」
オイゲン
「ナルサスに逃げられました
 私が付いておりながら
 申し訳ございませぬ……」
リュナン
「ははは、そんなことか
 彼は大空を舞う隼のように
 なりたいと言っていた
 カゴの中に閉じ込めるのは無理だ」
オイゲン
「なんの、奴が隼でありますものか
 しいて言えばカラス、それも
 他人のえさを横取りする
 バカガラスでありましょう」
リュナン
「いつにもまして厳しいな……
 何かあったのか?」
オイゲン
「いや……なんとお詫びしてよいやら
 奴に軍資金を持って逃げられました
 手持ちのちょうど半分を……」
リュナン
「軍資金の半分を!?……」
オイゲン
「必ず捕らえて、軍資金は取り戻します
 むろんナルサスは
 軍法に照らして処刑いたします
 どうか、今しばらくのご猶予を……」
リュナン
「捕らえるのはいいが処分は僕が決める
 早まった事はするな!」
オイゲン
「はっ……」




由 都 市 セ ネ ー

市長
「パブロフ様
 今月分の税金でございますが
 市民も苦しんでおり
 思うように集まりません
 どうかもう少し
 お待ち願えないでしょうか」
パブロフ
「何だと!?
 貴様、我が帝国をなめておるのか!」
「バルカ王子は今までどおり
 セネー市の自治は認めはされたが
 リーヴェ王家に納めていた税金は
 帝国へ納めよと申されたはずだ!」
市長
「は……
 リーヴェに納めていた税金程度なら
 何も問題はございません」
「バルカ様も同額でよいと
 申されていましたのに……」
パブロフ
「貴様……
 何が言いたいのだ?」
市長
「いえ……」
パブロフ
「わしが
 着服してるとでも言いたいのか?」
市長
「いえ、そのような……」
パブロフ
「もし余計なことを王子に言ってみろ
 市民一人残らず殺してやる
 まずはお前の家族からだ!」
市長
「お……お許しください……」
パブロフ
「わかったらとっとと帰って
 税を集めて来い!」
市長
「はっ……仰せに従います……」
カーネル
「パブロフ伯爵
 何かとお忙しいようですな」
パブロフ
「カーネル卿……来ていたのか?」
カーネル
「我が任地のセルバは酷い田舎ゆえ
 たまには都会の空気を吸いませんとな」
「いや、パブロフ伯がうらやましい
 いろいろと役得もあるようだ」
パブロフ
「セネーのことを言っておるのか?」
「フンッ、商人たちは信用ならん
 役にも立たぬ傭兵を飼っておいて
 金はないとぬかしおる」
「まだまだ隠し持っておるだろう
 とことん絞り上げてやるつもりだ」
カーネル
「そんなにため込んで
 いかがなされるおつもりですかな」
パブロフ
「言うまでもなかろう
 ガーゼル教団に奉納するのだ
 わしも、我が身は可愛いでな……」
カーネル
「なるほど、伯爵もガーゼル神の
 しもべになるという訳ですな」
パブロフ
「そういう貴公こそ聞いておるぞ
 近辺の村々から金目のものを
 巻き上げておるそうではないか
 いやそればかりか、女、子供まで
 教団に捧げておるとか……」
カーネル
「何のことですかな?
 私は知りませぬな……」
パブロフ
「とぼけなくともよい
 村々を襲っている馬賊どもは
 貴公が影で操っておるのであろう」
「カーネル卿、恐れなくともよいぞ
 バルカ王子などもはや何の力も持たぬ」
「これからはガーゼル教団の時代だ
 何を遠慮することがある」
カーネル
「そこまでご存知なら話は早い
 実はパブロフ殿に頼みがあって来たのだ」
パブロフ
「頼みだと?
 何だ、言ってみろ
 貴公の頼みとあれば
 断るわけにもゆくまい」
カーネル
「実は、女を一人預かってほしいのだ」
「反乱軍の女を捕らえたのはいいが
 おかげで夜もやすやすと眠れぬ
 しばらく預かってほしいのだ」
パブロフ
「レオンハートの手のものか……
 それは厄介な者を背負い込んだな
 なぜ一思いに殺さぬのだ?」
カーネル
「バカを言え!
 わしはまだ死にたくはないぞ」
パブロフ
「ふっ……貴公らしくもない
 たかが野ネズミの群れに
 何をそんなに恐れておるのだ」
カーネル
「貴公は知らぬのだ……
 あの男……
 レオンハートの恐ろしさを……」
パブロフ
「ふんっ、まあよいわ
 その女はわしが預かろう」
「たっぷりと痛めつけて
 レオンのアジトを聞き出してやる
 もし口を割らねば
 殺すまでのことだ……」




由 都 市 セ ネ ー

パブロフ
「いいかげんに口を割らぬか!
 強情な女め!!」
レニー
「フンッ……」
パブロフ
「くっ……こやつめ!
 わしにツバを!!」
「貴様
 女のくせにわしを愚弄するのか!!」
「くっ!
 これでもか!!
 これでどうだ!!!」
部下
「閣下……
 この者はすでに
 気を失っております」
パブロフ
「ハァハァハァ……
 ならば水を浴びせよ
 眠らせるな!!」
部下
「これ以上責めては
 本当に死んでしまいます
 今日はこれくらいに
 されてはいかがでしょう」
パブロフ
「ふぅー
 まあ、よいわ
 女は牢に放り込んでおけ
 意識が戻ったらわしに報告せよ」
「それと広場に火刑の準備をしておけ」
部下
「はっ?……火刑とは……」
パブロフ
「あの小娘を皆の前で処刑する
 ふふっ……さぞかし見ものだろうよ……」
部下
「うん?……なんだ貴様は!?」
ミンツ
「俺は黒騎士団のミンツだが
 エルンスト将軍はどこだ?
 着いたばかりで
 どうにも勝手がわからねぇ」
部下
「馬鹿者!
 ここはパブロフ伯爵の部屋だ
 貴様などが来るところではない
 ただちに立ち去れ!」
パブロフ
「待て、ちょうどよい」
「おい、お前
 この女を牢に連れてゆけ
 牢番に渡せばそれでよい」
ミンツ
「ほぉー……
 まあいいだろ……俺に任せな」

レニー
「ハッ……」
ミンツ
「気が付いたようだな……
 大丈夫か?」
レニー
「!……」
ミンツ
「一体何があったんだ?
 お前のような娘が
 なぜこんな酷い目に?」
レニー
「……
 あなたは何も知らないのね……」
ミンツ
「どういうことだ?」
レニー
「もういい……
 疲れてるの
 少し眠らせて……」

レニー
「……」
ミンツ
「よく眠れたか?」
「俺の薬草が少しは効いたみたいだな
 熱も下がったみたいだぜ」
レニー
「あなたは……
 ずっと牢の中に?……
 私を見守っていてくれたの?……」
ミンツ
「ああ、俺のひざの上で
 小一時間も眠っていたかな」
レニー
「あッ……」
ミンツ
「そんなに慌てなくてもいいだろう
 俺は何もしちゃいねぇぜ」
レニー
「そ、そんなことは思っていないわ
 あ……ありがとう……」
ミンツ
「俺はミンツだ、お前の名は?」
レニー
「レニー……
 セルバ東村のレニーです……」
ミンツ
「レニーか、いい名前だな」
「ここはお前のような娘が
 いる場所じゃない」
「将軍への報告がすんだら
 お前を助け出してやるから
 それまでは我慢していろ
 いいな!」



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