リュナン |
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「これがオイゲンの秘策なのか?」 |
オイゲン |
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「さよう、昨夜、敵に気づかれぬように
先発隊を送り込んだのです」
「長距離射程を持つ「弩弓」部隊がいては
橋を渡ることは出来ませぬ
しかし懐に入ればこちらのものです
もはや心配はいりませぬぞ」 |
マーロン |
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「だがそのために本隊の戦力は
大きくそがれてしまった
もし後方から奇襲されれば
我らは極めて不利になりますぞ」 |
オイゲン |
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「マーロン伯は私の作戦が
間違いだったと言われるのか?」 |
マーロン |
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「いや、そうとは言っておりませぬ
ただ、注意されたほうが
よろしかろうと……」 |
リュナン |
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「マーロン伯の言われるとおりだ
このあたりにはコッダの伏兵が
潜んでいるとの情報もある
一気に攻勢をかけて橋を渡ろう」
「オイゲン、マーロン伯爵
全軍に進撃の命令を!」 |
オイゲン |
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「はっ!」 |
マーロン |
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「心得ました!」
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部下 |
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「ドメス将軍
敵は罠にはまりましたな」 |
ドメス |
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「ふっふっふっ……
我らが思うツボよ
ヤツらめ、さぞかし驚くことだろうよ」 |
部下 |
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「で、伏兵には
いつ攻撃を命じるので?」 |
ドメス |
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「もう少し敵を引き付けてからだ
前後から挟み撃ちにする
ぬかるなよ!」 |
部下 |
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「はっ……」 |