シルフィーゼ |
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「お父様……」 |
エーゼンバッハ |
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「うむ……
この気配は確かにやつのもの
ついに気付かれてしまったようじゃ……」
「シルフィーゼ、マルジュを呼んでくれ
伝えておかねばならぬことがある」 |
シルフィーゼ |
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「はい……」 |
マルジュ |
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「老師、僕に何か御用とか?」 |
エーゼンバッハ |
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「マルジュ、そなたに頼みがある
エンテのもとに行き
彼女に神殿に近づくなと伝えよ」 |
マルジュ |
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「えっ、どうしてですか?
先ほどはマーテルに連れ戻すよう
命じられたはずなのに……」 |
エーゼンバッハ |
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「状況が変わったのだ
エンテに危険がせまっておる
もはや一刻の猶予もならぬのだ……」 |
(グエンカオス) |
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「さよう……
もはや一刻の猶予もない……」 |
エーゼンバッハ |
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「……グエンカオス!!」 |
グエンカオス |
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「……
エーゼンバッハよ
水の巫女をどこに隠した……」 |
エーゼンバッハ |
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「……」
「グエン……
おぬしはまだ諦めてはおらぬのか……」
「暗黒神の力を欲して生け贄の巫女を求める
かつて多くの亡者どもが
繰り返してきた過ちを
おぬしもまた繰り返すというのか……」 |
グエンカオス |
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「エーゼン……
たわごとはもうよい
水の巫女はどこだ」 |
エーゼンバッハ |
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「……」
「かつては我らが兄弟子として
畏怖もしてきたおぬしだが
もはや後戻りはできぬと見える」
「この上は、やはり我が手で
葬るしかあるまいな……」 |